旧・音気楽ブログ

そば屋事情

外で飯を食おうとすると、もちろん一人でですが、なかなか「そば屋」が見つかりません。電車での移動でしたら、「駅そば」がありますから案外ありつくことができますが・・・。なんせ車での移動100%に近いので、どうしても駐車場優先となります。すると、ファミレスかラーメンかとなり、圧倒的にこの二つが多いです。おそらくこの二つが95%で蕎麦屋さんは5%くらい?しか出てこない。たまーに出現すると、先ず駐車場がない。次にメニューが出ていない。ランチサービスセットとか、他のお店には必ず出ている客引きメニューが出てない。ただ暖簾だけが下がっていたり、ガラス張りのケースの中にありきたりのサンプルがほこりをかぶって「憮然」と居座っていたり・・・。初めての店、なんか入りにくい。そういえば、引き戸のガラスがくもりガラスで店内が見えない事も入りにくさに大いに貢献している。千円でたりっかなー?みたいな不安。お昼に千円はちょっとなー・・・。ほとんどの男がそう思っているに違いない。その点女性はランチに¥1,000(あるいは¥1,500位)当たり前―・・・。

ところで、珍しく最近たてつずけ二電車に乗り、あいかわらずの光景(スマホにこうべを垂れる族)には、今更・・・。目的の駅に降り立つと、何処からともなくにおってくるんです。あの懐かしいにおい。しょうゆとだしがコラボした独特のにおい。誘われてフラフラと入り込む。「天玉そば!」と、勢い込んで注文。「へーい!天玉、そばで一丁!」。ほどなく湯気が立ち登るどんぶりが出てくる。この20秒ほどのタイミングがまたまたうれしい。七味を相当おおざっぱにふりかけ、割り箸をくわえて割る。まずは汁を一口すする。濃いめの醤油のなんかちょいと下品なにおいが鼻を衝く。アーたまらん・・・。そして何よりもてごろな値段。巧くすると千円で半分お釣りが来たりする。駅そばはええなー!

とおもったら、なんとなく違和感。汁が案外色が薄くて、においが穏やかで、あんまりしょっぱくない。よく言えばお上品!。きょーれつなインパクトがない。そういえば、てんぷらも何か根性がなく、すぐにわらわらと崩れていく。そしておつゆが、おつゆが少ない!崩れた天ぷらが吸ってしまうことも手伝って、おつゆがどんどんなくなっていく。

ちょっと待って―!一口そばをすすって、すかさずおつゆをずずーっっとすするんです。そして「ウームむむ」というんです。おつゆが少なすぎてすすれない。従って、なんかくちゃくちゃかむ。そして飲み込む。そばすするものであって、かむものではない。の王道から外れていく。おそらく今の人たちにはそれでいいんだと思われますが、私らスタンドそば属には納得できません。そうそう、立ち食いて書いてあるのに、ちゃんと座れるんです。ほとんど。どうもその辺から、この立ち食いソバの正しい在り方が崩れてしまったんでしょうね。ゆっくり味わってはいけないんです。3分、せいぜい4分でかっ込む。それが駅そばの正しい姿であったはず。あー、根性のにおいのある、ある意味雑なスタンドそばが懐かしい・・・。