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ファゴット科

講師紹介

ファゴットってどんな楽器?

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「ファゴット」という名前を聞いて、ピンとくる人は少ないかもしれません。
ファゴットは、フルート・クラリネット・オーボエ・サックスと同じ、木管楽器です。
木管楽器の中で最も長く、135cmほどの長さがありますが、実は長い管を2つ折りにした構造になっており、伸ばすと約260cmにもなるのです。

楽器の先には、ボーカルという細い金属の管が付いており、その先端にリードを付けて息を吹き込みます。
クラリネット・サックスが1枚のリードをマウスピースに取り付けて吹くシングルリード楽器なのに対して、オーボエ・ファゴットは2枚の葦(リード reedとは葦という意味です)を重ね合わせて作られたリードを楽器やボーカルに取り付けて吹き音を出す、ダブルリード楽器です。
リードから入った息は、ボーカルを通り、テナージョイント・ブーツジョイント(ダブルジョイント)・バスジョイントを経て、1番先端のベルジョイントまで到達します。
ブーツジョイントは、またの名をダブルジョイントと言う通り、中が2本の管になっており、1番下の部分はキャップを外すとU字管という部分でUターンの仕組みが作られていることがわかります。

ファゴットは、音域で言うとチェロやトロンボーンなど、「中低音」と言われる音域で、主に伴奏やリズム・ハーモニーを担当することが多く、目立つことは多くありませんが、オーケストラやアンサンブルではなくてはならない大黒柱のような存在です。
とは言え、3オクターブ半もある音域や、「人の声に1番近い」とも言われる、どんな楽器とも溶け調和するあたたかい音色は、伴奏だけではなくソロパートを任されたり、他の木管楽器と一緒にメロディを吹くことも多く、多彩な役割を果たしているのです。
 

ファゴット科のレッスンってどんなことするの?

初めてファゴットを吹く方には、まずは組み立て方や掃除の仕方・しまい方など、おひとりで練習する際に困らないよう、基本的な楽器の扱い方や注意点からお教えします。
次に、ファゴットを吹く際とても大切になってくるリードの根本的な構造から鳴らし方まで、丁寧にレッスンしていきます。
ファゴットは、「難しそう」とよく言われる見た目とは裏腹に、響かせようとするこちらの気持ちに真っ直ぐに応えてくれる楽器です。部活で頑張る学生さんや音大受験生、ブラス・オーケストラ曲をもっと思い通りに演奏したいアマチュア演奏家の方まで、皆さんの思う「理想の演奏」に少しでも楽に近付けるよう、生徒さんに寄り添ってレッスンをします。
曲は様々、やりたい曲をお持ちいただいてかまいません。部活やオーケストラでの課題や、エチュードや、クラシックのソロ曲はもちろん、演奏してみたかったポピュラーやJAZZの曲や、アンサンブル曲をご一緒することもできますので、何でもご相談ください。
演奏する時に1番大切なのは、楽しむことです。より楽しく演奏できるよう、一緒に頑張りましょう!
 

ファゴットのまめ知識

ファゴットの先祖といえる楽器は、16世紀くらいに誕生しました。ショーム・ランケット・ドゥルシアンなど、どれもダブルリードを使用する低音楽器です。その中でも、ドゥルシアンは2つ折りになっていたので、現在のファゴットに形が近い楽器と言えます。
ファゴットという名前は、フランス語で「束ねられた2本の木」を表すファゴッテ(fagottez)やイタリア語で「薪の束」を表すファゴット(fagotto)が由来であると言われています。また、英語圏で使われているバスーン(bassoon)という名称も、フランス語のバッソン(basson)から派生した言葉です。
現在では、ドイツ式(ヘッケル式)と呼ばれるファゴットが主流とされていますが、フランスでは従来の仕組みを継承したバッソン(またはバソン)が生き残り、フランス式ファゴットとして今も演奏されています。
ファゴットの仲間には、バッソン(バソン)の他に、ファゴットより1オクターブ音域の低いコントラファゴットもあります。よくあるタイプの楽器で管を4回も折り曲げているため、なんと伸ばすと6m近くに及びます。足元から空間を包み込むように響く重低音はたまりません!