レッスン・料金 : クラリネット科

クラリネット科

講師紹介

クラリネットってどんな楽器?

皆さん、クラリネットってどんな楽器だかご存知ですか?
「あぁ、あの横笛の?」や「ラッパでしょ」など、okiraku-kobo_251.jpg
良くフルートやトランペットと勘違いされることも多いのですが、
クラリネットは黒い縦長の木で出来た木管楽器です。

外見上はオーボエと良く似ています。
オーケストラでも木管楽器がかたまって座っている後ろの席の左がクラリネット、
右がオーボエです。見た目は似てるのですが、
一番の違いは上部の吹き口のところです。
クラリネットもオーボエも「リード」という、
葦で出来た木の切れ端みたいなものを使って音を出します。
オーボエが2枚のリードを振動源にして音を出すダブルリード楽器なのに対して、
クラリネットは1枚のリードで音を出すシングルリード楽器です。

実はこれ、サキソフォーンも同じなんですよ。
クラリネットもサキソフォーンもリード1枚だけでは音は出ませんので
「マウスピース」という吹き口にこの「リード」を当て、
それを「リガチャー」という留め金で押さえます。
そこに息を入れるとリードが振動して空気の渦が出来て音が出る、という仕組みとなっています。
このクラリネット、楽器全体は5個のパーツに分かれます。
上から「マウスピース」「バレル(たる)」「上管」「下管」「ベル」となっています。
ケースに仕舞う時はこれらを分解するので、思いの外コンパクトになるのです。
クラリネットは木管楽器の中では一番音域が広く、4オクターヴ弱もの音が出せるため、
色々な曲を演奏することが出来ます。
また、クラリネットが多くの人々に愛される理由は何と言ってもその「音色」ではないでしょうか。
素朴でどこか懐かしい感じがする音色、深く温かい音色、透明で清らかな響き、かと思えば、
キラキラ明るく可愛らしい音やコミカルな音、力強い音やヒステリックな音まで、
実に様々なキャラクターの音が出せるのです。

クラリネットはモーツァルトの晩年頃に出来た比較的新しい楽器ですが、
モーツァルトはこの楽器に魅了され、かの有名な協奏曲と五重奏曲の2大名曲をこの世に残しました。
交響曲第40番においては、クラリネットが無い頃の作品であったにもかかわらず、
後にわざわざクラリネットを書き出した版を作ったほどです。
今ではこちらの方が演奏頻度が高いようです。
クラシック、吹奏楽、オーケストラ、室内楽、ジャズ、民族音楽に至るまで様々なジャンルで大活躍のクラリネット、
あなたも始めてみませんか?

クラリネット科のレッスンってどんなことするの?

まずは五つものパーツからなるクラリネット。okiraku-kobo_067.jpg
ケースを開けた途端、露頭に迷ってしまいます。
ご心配なく!組み立て方から丁寧に教えます。

そして、大事なのはリードの付け方。
この付け方ひとつでクラリネットの
音が出にくくなってしまったりするんです。
準備が整ったらクラリネットを吹いてみましょう。
くわえ方(アンブシュア)がまた一苦労。
でもコツをつかんでしまえば、
楽器に入れた息が全部音になるので、
肺活量が少なくても案外大丈夫。
腹式呼吸も必要ですね。
呼吸が良いとクラリネットも良く鳴るし、健康にもとっても良いんです。
息も整ったところでクラリネットで実際に曲を吹いてみます。
指使いが沢山あるので、簡単なところから少しづつ音を増やしていきます。
難しい指使いはどうやったらうまく出来るか、丁寧にレッスンしていきます。

音気楽工房クラリネット科生徒さんは小学生から70代の方まで幅広くいらっしゃいます。
みんなやりたい曲は様々。
部活の曲を持ってくる子もいれば、
市民オーケストラなどの課題曲を持ってくる人もいれば、
クラシックの名曲を持ってくる人もいれば、
はたまたジャズやフォルクローレのような民族音楽を持ってくる人もいれば、
みんな思い思いに好きなジャンルの音楽をクラリネットで楽しんでいます。
お友達と、親子で、生徒さん同士で、アンサンブルを楽しんでいる方もいます。

「音気楽工房祭」では、ピアノ伴奏で独りで演奏したり、
先生とアンサンブルしたり、生徒さんやお友達や親子で共演したり、楽しいですよ。

クラリネットのまめ知識

クラリネット.jpgクラリネットの原型はリコーダーのような縦型の笛で「シャリュモー」という葦で出来た民族楽器でした。
現在のクラリネットの半分程度の大きさしかなく、音域も1オクターヴ程しか出なかったそうです。

その後、ドイツのニュルンベルクでリコーダーやフルートなどの楽器制作を行っていた
ヨハン・クリストフ・デンナーが「シャリュモー」にキィを付けて現在のクラリネットの基礎となる楽器を作りました。
デンナーがシャリュモーキィを設けたことで音域はぐんと広がり、かなり高音まで出せるようになりました。
この音が高音トランペットである「クラリーノ」という楽器の音色に似ていたため、小さなクラリーノ「クラリネット」と名付けられました。
そこからさらにドイツ式(エーラー式)クラリネット、フランス式(ベーム式)クラリネットへと発展を遂げて行きます。
現在日本ではフランス式を使っている奏者が多いようです。

そしてクラリネットには沢山の同族楽器(ハーモニークラリネット)達がいます。
小さな楽器は25cm程。一番大きな楽器になると、その長さは2mを超えます。
一般的に「クラリネット」として広く知れ渡っているものが「ソプラノ・クラリネット(B♭クラリネット&Aクラリネット)」です。
これより4度高く吹奏楽などで活躍する「ソプラニーノ・クラリネット(E♭クラリネット)」、通常のクラリネットの丁度1オクターヴ低い音が出てアンサンブルでは必要不可欠な「バス・クラリネット」、その中間の音域を担当する「アルト・クラリネット」、そしてそのアルトクラリネットと良く似た楽器でモーツァルトがとても愛した楽器「バセット・ホルン」などがあります。

その他にもアルトクラリネットの1オクターヴ低い音が出る「コントラ・アルト・クラリネット」、バスクラリネットの1オクターヴ低い音が出る「コントラ・バス・クラリネット」などもあり、クラリネット属だけでオーケストラが出来る程です。