旧・音気楽ブログ

今日のピックアップ生徒さん(クラリネット)

 私が大学を卒業して間もない時出会った「今まであった中で一番ユニークな人」それが、音気楽工房の社長「鈴木康弘」でした。彼と色んな話をする中で一番共感した事。それが、「楽しくなくっちゃ音楽じゃない!」って事。「音楽ってこんなに楽しいんだ!」って事を発信できる音楽の館が作れたらいいよね~。そして誕生したのが「音気楽工房」でした。

 早19年目に突入しちゃいました!!月日が経つのは早い~!!

 最初はあざみ野4丁目の小さなスペースで始めました。生徒さんも、最初は大家さんのところのお嬢さんと息子さんの二人から始まり、翌月にはお向かいのご姉弟が入会して、その後社長の調律のお客さんのところのお子さんが入会したり、じわじわと生徒さんが集まっていきました。その頃は私は、クラリネットがメインで演奏活動をしており、ジャズピアノはまだスクールに通い始めたばかりの初心者。自然とクラリネットの生徒さんが多くなりました。

P1040191.jpg 音気楽工房に入会した大人の生徒さんの第1号もおそらくクラリネット科の生徒さんだったように思います。この方も第10号以内に入ってるんじゃないかな?定年退職を目前にした50代後半、昔2年ほど習っていたクラリネットを定年後の趣味にしたい、と、音気楽工房にいらっしゃいました。

 いらした頃の事、今でも覚えています。音を出してみましょう、と、吹いた音が「ちりめんヴィブラート!」

 とにかく、まっすぐな音が出ないのです。ウワウワウワウワウワ~~~って

 う~ん・・・どうしたもんか。。。’先生’初心者の私、でも情熱だけは人一倍ありますから!

 「とにかく私を信じてください!絶対に直してちゃんと吹けるようにしてあげますから!!」

 若かったね~。それから、この方、一度歯の治療でお休みしたくらいで、17,8年ほぼ毎週通い詰めて下さっています。この私を信じて!?

 モーツァルトがお好き、という事で夢はモーツァルトのクラリネットコンチェルトの2楽章を吹くことでした。練習熱心なこの方、音気楽工房祭もほぼ毎年参加されて、夢だったコンチェルトも何年後かには音気楽工房祭で披露しました!

 彼を教えていると、逆に教わる事が沢山あります。私が教えた事を忠実に繰り返し練習して、出来なくても、諦めず何度も挑戦なさいます。だから、出来なくても、私も諦めないで、色々考えて工夫して、同じ事を色々な方向性でアプローチしてレッスンしてみるのです。(私もあの頃より教えるの上手くなったし。それも、こういう熱心で素直な生徒さんに恵まれたお陰です。)そうすると、「あ!できた!」って瞬間が、だんだん沢山。「わ~い!やった~!」今日のレッスンもそんな瞬間がありました。

 もうこの歳から始めたら、こんな事はできない、あんな事はできない、と諦めてしまわれる生徒さんや先生も沢山います。でも、継続は力なり!何度も同じ事を繰り返し、挑戦して、本番を踏んで、失敗して、落ち込んで、また立ち直って、また挑戦して・・・・何度も何度も繰り返しているうちに、「あれ?5年前はこういうのできなかったよね?」という事が沢山出てくるのです。

 今年の音気楽工房祭も、彼も、もちろん出演なさいました。今年の目標は、音楽的により高度な仕上がりにしよう、でした。すご~く緊張してしまったけれど、終わった後、「今年はすごく勉強になりました!」と満足気に言って下さり、ゆか先生もめちゃめちゃ嬉しかった~!!

 もう70代も半ばの彼、まだまだ成長しています。伸びしろあります。素晴らしい!!これからもクラリネット吹いて健康に楽しく過ごしていってくれたら嬉しいなぁ。

 私の自慢の生徒さんです!!