旧・音気楽ブログ

永遠に変わらないもの

立春とはよく言ったもので、今日の陽はほんのりと暖かく、外を歩いて「春のにおい」を感じました。風は依然として冷たいのですけれど・・・あき缶を蹴りながら外で遊ぶ子供たちも、心なしかいつもより元気がいい。この世の中、欺瞞に満ち溢れているけれど、季節と子どもだけが、ウソつかない。これだけは永遠に変わってほしくないものです。
私どもが扱っておりますピアノですが、これも基本は何も変わっておりません。歴史的には、1709年 イタリアのクリストフォリという方がピアノをお作りになった。それまではチェンバロという鍵盤楽器が使用されていたが、(クリストフォリさんもチェンバロの製作・調律をやっていた)音の強弱を表現できる楽器を求めてピアノの発明に至ったわけです。

ピアノ、ピアノと簡単に呼んでますが、「クラビチェンバロ・ピアノ・エ・フォルテ」というのが正式名称です。強弱の出せる鍵盤装置の付いた弦楽器・・・ということでしょうか・・・
もともとは弦楽器から始まって、両手で演奏ができるように鍵盤を付けて、更にハンマーで弦を打つことで強弱の表現を容易にした、このピアノという楽器。弦楽器・鍵盤楽器・そして打楽器の要素をも持つまさに楽器の王様です。外からは分かりませんが、パネルを外して中を丸出しにすると「ハープが共鳴箱の中に入っている!という感じ。」たくさんの弦を、はじくのではなく、ハンマーという部品で打つ。そのハンマーを動かすのが鍵盤の役目。一度調律の時にでも中を見てみてください。愛着と興味がわきますよ。お時間のある方、お暇な方はパソコンで「ピアノ製造工程」と検索して見てみて下さい。グランドピアノの製造工程なぞ、感動ものです。おおよそ6,000にも及ぶ部品で構成されているピアノ!値段が高いのもうなずけるはずです。

最近は電子ピアノが主流のようですが、はっきり言って電子ピアノはピアノではありません。私共は電子キーボードと呼んでおります。ピアノも子どもや季節同様、本来あるべき姿を逸脱することなく永遠に変わってほしくない存在で・・・と願います。もう一度お家にあるピアノに目を向けて見て下さい。使ってないピアノの健康診断は3,000円でできますよ!50年も寿命のある生き物です。ピアノに愛を!調律を!   090-2633-0366 ピアノドクター 鈴木